谷崎潤一郎
文豪の聴いた音曲
が取り上げられ~小説『細雪』〜より、
『地歌舞 雪』が歌・三絃、胡弓で舞われました。

来年の日本舞踊の舞台の為に、勉強しに行ってきました✨✨✨

【歌詞】
〽花も雪も払えば清き袂かな
ほんに昔の昔の事よ
我が待つ人も我を待ちけん
鴛鴦 (おし)の雄鳥に物思い羽の
凍る衾に鳴く音もさぞな
さなきだに心も遠き夜半の鐘
〈合の手〉
聞くも淋しき独り寝の枕に響く霰の音も
もしやといっそ堰きかねて
落つる涙の氷柱より
辛き命は惜しからねども
恋しき人は罪深く
思わぬ事のかなしさに
捨てた憂き
〈合の手〉
捨てた浮世の山蔓

【雪】は、数ある地歌の中でも、
特に名曲として知られています。
作詞作曲は共に大坂の人。
そう!今から230年以上も前の作品です。

この曲を有名にしたのは俗に[雪の手]と呼ばれる長い
〈合の手〉
・・・間奏が絶品だからです。

歌詞は俗世を捨てて仏門に入った
大坂南地の芸妓ソセキが、
折から聞こえてくる遠寺の鐘を聞きながら、
来ぬ人を待って
夜を明かした過去を回想しています。

小説【細雪】は、
大阪船場の旧家蒔岡家を舞台に、
四姉妹の5年余りに及ぶ日常を描いた谷崎最大の長編小説。
時局に反して伝統的美意識が色濃く投影され、
山村流の舞の会では四女妙子が地歌舞【雪】を舞います。
旧家の格式に捉われない生活を望むものの、
しがない末路を辿ることになる妙子の行く先が、
本曲から儚くも暗示されます。

富山清琴さんの事

父子共に人間国宝の方です。
普段は清琴さんのテープでお稽古しているので、
昨日は立派な皆様の演奏に接し大変感銘を受けました。
【雪】は色香を大切に、
過去を憐れむ女の胸中が切々と歌われています。

結句は、
〽捨てた憂き」
と言いさして

〈合の手〉を挿んで

〽捨てた浮世」
と言い直している所に、

心の迷いを断ち切り、
山の端にかかる暁の雲のような晴れやかな心情となって結んでいます

久々の真面目な文章だったねー(≧∇≦)

パンフレットの文章がほとんどですが、本当に勉強になりました!
どこまで表現できるのか⁉️
会長は最後に悟りを開けるか⁉️